후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
鳰鳥はこの頃ある一つの変わった希望に捉えられていた。
「卑しい女に身をし、こっそり城を抜け出して、せめて二、三日遊んで見たい」
つまりこういう希望であった。
彼女が義明の妾として木曽の館へ入り込んでから、永い月日が過ぎ去っていた。しかも彼女は純潔であった。文字通り処女であった。義明が煩悩を昂ぶらせ、彼女へ犠牲を強いるごとに、彼女は見目よい侍女をもって自分の代わりにあてがった。そうして彼女は遠い所から冷やかにそれを眺めやった。その神経を亢奮させその肉体を衰弱させ、そうして常に讒を構えては忠臣義士を追い退けないしは義明をして手討ちにさせた。
年を経るにしたがって彼女は益※(二の字点、1-2-22)美しくなり、自ら品位も立ち勝り、いかなる男も彼女の前では抗い難く思われるほどの、強い魅力を持つようになった。
木曽城中一切のことが、彼女の支配下にあって、人を活かそうと殺そうと悉皆彼女の自由であった。しかし彼女は一思いに義明を殺そうとはしなかった。彼女の父なる西班牙の貴族マドリド司僧を無残に殺したその憎むべき義明を一思いに殺してしまったのでは勿体ないように思うのであった。