轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页

青空文庫

これもそのしかけの一つだよ。どうだね、とても、あがれまい。コンクリートのかべには、なんの手がかりもないんだからね。きみたちには、しばらく、そこにはいっていてもらうんだ。そのうち、おもしろいことが、いや、おそろしいことがおこるからね」

そして、人形の顔が、ひっこんだかと思うと、おとし穴の板が、パタンとしまって、穴の中は、まっくらになってしまいました。

ふたりは、しばらくのあいだ、穴の底に、うずくまったまま、だまりこんでいましたが、やがて、ポケット小僧が、つぶやくようにいいました。

「ぼくたち、冒険をやりすぎたかもしれないね」

「うん、この穴からは、とてもにげだせない。あいつは、ぼくたちを、どうするつもりだろう。なんだか、こころぼそくなってきたね」

井上君もげんきがありません。ふたりとも、こうかいしはじめているのです。

「おもしろくて、おそろしいものって、いったいなんだろうね」

さすがのポケット小僧も、しんぱいで、声がふるえていました。井上君は、万年筆型の懐中電燈を出して、コンクリートのかべを、てらしていましたが、なにを見つけたのか、「あっ」と、声をたてました。