轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页

青空文庫

水が! 水が!

怪人のすきをうかがって、窓ぎわにかけより、たすけをもとめたのにちがいありません。

しかし、小林君たちは、みち子ちゃんが怪人にかどわかされたことは、すこしも知りませんから、その女の子がだれかは、わからないのですが、いずれにしても、小さい女の子が、たすけをもとめるというのは、ただごとではありません。この家にあやしいやつが、住んでいることは、もうまちがいないのです。

「たすけてえ……、たすけてえ……」

また、つんざくような、さけび声。

すると、その少女の顔のうしろから、もう一つの顔が、ヌーッとあらわれたかと思うと、少女をだきすくめるようにして、そのまま、おくへきえていきました。小林君は、夕やみの中に、その顔を見ました。それはお面のように、動かない顔でした。じつに、えたいの知れない、きみのわるい顔だったのです。

「あっ、あの人形みたいな顔。ひょっとしたら、デパートで人形にばけて、宝石をぬすんだやつかもしれないぞっ」

小林君は、ハッと、それに気がついたのでした。

水が! 水が!

二メートル四方ぐらいの、ふかい井戸の底のようなコンクリートの地下室におちこんだ井上少年とポケット小僧は、懐中電灯で、コンクリートの壁の上のほうに、直径十五センチほどの丸い穴があいているのに気づきました。