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かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页
警官隊
井上君が、心ぼそいこえを出しました。
「BDバッジを、だれかが見つけて、小林団長に知らせてくれるかどうかで、きまるよ。ぼくは、きっと、知らせてくれるとおもうよ。あんなにたくさん、ばらまいたんだもの」
ポケット小僧は、井上君をはげますように、いうのでした。
警官隊
こちらは、小林少年と、BDバッジを見つけて知らせた山村少年です。
にせのマンホールのちかくの家を、かたっぱしから、しらべて、一軒のあやしげな家にしのびこみ、二階の窓から、小さな女の子が、たすけをもとめているのを見ました。女の子は、すぐに、なにものかに、へやのおくのほうへ、ひきもどされてしまいましたが、そのひきもどした男の顔が、人形のように見えたのです。
「あいつは、新聞でさわがれている人形怪人かもしれないぞ」
小林少年は、そうおもいましたが、夕ぐれのくらい光で、ちらっと見たばかりですから、もっとたしかめてみなければなりません。
「こんなときの用意に、いいものをもってきたよ」
小林君は、そうささやいて、胸のボタンをはずすと、その中にかくしていた、大きなうすべったいものを、とりだしました。それは四十センチ四方ほどの四角なボール紙でした。