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かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页
地獄の入り口
ぼくらの身に、もしものことがあったときの用意にね」
BDバッジというのは、少年探偵団の銀色のバッジで、団員たちは、いつでも、そのバッジを、二十も三十も、ポケットの中にいれているのです。それにはバッジのほかに、いろいろの使いみちがあって、いまのように、団員があぶない場所へはいるとき、そのいりくちに、ばらまいておいて、味方に知らせるという、使いかたもあるのです。
ふたりは、それをばらまいてから、マンホールの中へ、おりていきました。そして、おそろしいひみつを発見するのです。
ああ、そのひみつとは、いったい、どんなことでしょうか?
地獄の入り口
少年探偵団の井上少年とポケット小僧は、野村みち子ちゃんという少女を、うそをついて、どこかへつれていく、あやしい男のあとをつけていきました。
その男は、少女といっしょに、さびしい町のマンホールの中へ、消えてしまったのです。
二少年は、そのマンホールの、重いふたを、わきにずらせて、中へおりてみました。
「あれっ、へんだね。これは水道や下水やガスのマンホールじゃないよ。鉄管なんかどこにもないんだもの」
「うん、ひょっとしたら、悪者が、かってに造ったマンホールかもしれないね。