轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
いろいろの点から淋しい心でなくかえるようにしてやりましょう。
私がいくらか変なやりかただとお話ししたのはね、お恭ちゃん自身のことではないのよ。兄というひとがその専門で、ジャーナリスティックには派手にいろんなこと話しているのに、妹の体の現実については、神経のこともこのことも全然だまっていて、私にきびしくしつけて下さいなどとたのむところ、科学者らしくなくていやだ、というだけ。
お恭ちゃんは云わば自分で自分のことをよく分っていないのですから、可哀想に思ってやらなくてはならないのです。
思いがけないことで、ここへ来たと思って、きょうは青葉の嵐を電車の中から眺めました。東村山でおりて、三十分ほど歩くのですが、きょうはあの雨で、しかもお医者予約してあったので、いいあんばいにハイヤーがあって(保生園のため)往復ともそれで濡らさずにすみました。いろいろの結果は、封をした封筒に入れたものに書いてくれて、それを兄さんの方へ送りました。そのお医者さんは私や本人が見たってろくなことはないと思ったのでしょうね。
十坪住宅は今誰も住んでいないそうです。つつじの赤く咲いている丘を歩きながらそんなことも訊きました。