轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
十月五日
それでも白揚へのプランは、もしちゃんと出来れば、今出来かかっている『婦人と文学』の前期、明治以前をつなぐものですから価値があるわ。徳川時代の女に何故歌よみと俳人はあっても、小説家が出なかったかということなど、考えるべき点ね、女性の教養と当時の文学――小説の考えられかたの点。馬琴と春水との出現が語っているような分裂、その間に所謂文のかける女は皆つまりは馬琴側で、しかしそれでは女にはかけなかったという矛盾。十八世紀にフランスではラファイエット夫人が立派な小説かいているのにね。そして、これは、藤原時代に女が小説をかけたことの、その可能のうちに潜んでいた弱さの結果を語るものとしてあらわれているのですから。
おやおやもう八枚目ね。では又ね、あした。
十月五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
十月五日 第四十二信
きょうはむし暑いこと。セルを着ていて汗ばみます。そちらも? 太郎は急にとうさんとかあさんとにはさまれて、鉄道博物館を見に出かけました。
お手紙、やっと着。ありがとう。
あの間違いのこと、そのケタちがいの理由がわかりました。労働年鑑や何かで有職婦人の総数をしらべて、それと間違ったわけでした。