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さんまいつづき
三枚続
泉 鏡花
「大阪毎日新聞」1900(明治33)年8月9日~9月27日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 63,572 字 · 124 页
それと分ってからはお顔を見るにも御不便で、上りかねましたから、こんなに御不沙汰にもなりましたが、もう一度問直そうと、山の井先生がその時は、自分で鴨川の許へ行ったッていうんです。それが頼まれもせずいいつけもなさらない、お嬢さんの名を出して、私が暴れて帰ったあとだった、というじゃありませんか。
口惜いのは、お嬢さんに団扇で煽がせた時がと言うと、あの鴨川めが肝入で、山河内の娘に見合をさせるのに、先生を呼んだ日だと謂いますわ。敵だもの、おまけに、私が帰ったあとで、あなたの相談がどうなります。それに、まだ、そんな事じゃあない、といいますのはあの若先生は、お嬢さん、あなたが誰にもおっしゃらないで、心で思っていらっしゃる、……」
「愛吉!」
「いいえ、分ってます。誰も知りませんが、これを、いって聞かしたのは、竹永丹平という、新聞社の探訪員。」
明治三十三(一九〇〇)年九月