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かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页
それから三日めの夕方近いころです。少年探偵団の井上一郎少年とポケット小僧が、ちょっと用事があって、練馬区のはずれのさびしい町をあるいていました。
少年探偵団というのは、名探偵明智小五郎の少年助手の小林君が団長となって、小学校の上級生や中学生でつくっている少年探偵の組合で、これまでにも、明智探偵をたすけて、たくさんのてがらをたてているのです。
井上君とポケット小僧は、その少年探偵団のなかでも、よく知られている団員でした。井上君は中学一年ですが、おとうさんが、まえに拳闘の選手だったので、おとうさんにならって、拳闘ができるのです。それに、少年探偵団では、いちばん力の強い少年です。
ポケット小僧は、年は小学校五年生ぐらいです。しかし、おそろしく小さなからだで、幼稚園の子どものように見えます。ポケットへはいるほど小さいというので、ポケット小僧というあだ名をつけられていました。
でも、このポケット君は、たいへんかしこくて、すばしっこいのです。おとなをびっくりさせるような、はたらきをすることがあります。
ふたりは、むろん、人形怪人の事件をしっていましたので、町をあるきながら、むちゅうになって、その話をしていました。