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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
全く実質はちがうけれど。竹村のをまとめたらほんとに目次かきましょうね。でもまだ枚数不足と思うのですけれど。それに私とすると、評論集ばっかりつづくのはいくらか不本意なのよ。せめて『第四日曜』でも出てからね。その時分になれば枚数も揃うでしょうし。
佐藤さんのおばあさんが、あなたのやさしい心と大変よろこんで居りますって。いつもお手紙下さるときにはよろしくとかいてあるから、と。若い夫妻は折々御飯を一緒にたべるのに、おばあさんはなかなかお招きしないから五日にはおばあさんと夫妻と赤坊とを夕飯によび、柔かいお魚の鍋をして皆で団欒いたしました。そのとき偶然戸台さんが来合わせて、一緒にたべました。ひどい風邪をやって、大分参ったらしい様子でした。北海道のおっかさん、二月が近づくと東京が恋しくなって来る心、ねえ。そして、弟息子のボロ洗濯を山ほどしてやって二階借りの暮しをして。余りこの正月は人が沢山で私は人当りして居りますから、暫く独りぐらししてその上ゆっくりよんであげるつもりです。
今年の第一信へ。そう? ユリも正月らしく見えました? 私の第一公式で出かけていたのよ、大おしゃれなのよ。