轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
どうひょう
道標
宮本 百合子
第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页
の、それぞれの側に属していることがわかるのだった。
伸子たちはモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へついて三日目にホテルで室を代った。そして四階の表側へ来た。広いその室の窓からは、伸子に忘られない情景を印象づけた雪の深夜の工事場を照すアーク燈の光や、大外套の若い歩哨の姿はもうなくて、壊れた大屋根の一部が見られた。十二月の雪の降りしきる空と、遙か通りの彼方の屋根屋根を見わたしながら近くに荒涼と横わっている錆びた鉄骨の古屋根は、思いがけずむき出されている壊滅の痕跡だった。伸子が窓ぎわに佇んで飽きずに降る雪を見ていると、あとからあとから舞い降りる白い雪片が、スッスッと鉄骨の間の暗い穴の中へ吸いこまれてゆく。雪は無限に吸いこまれてゆくようで、それを凝っと見ていると目がまわって来るようだった。同じ絶え間のない雪は、隣りの大工事場の上にも降りかかっている。そこでは昼夜兼行で建築が進行している。深夜はアーク燈が煌々とそこを照している。伸子はこういう対照のつよい景色に、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)生活の動的な色彩をまざまざと感じるのであった。