轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんまいつづき

三枚続

泉 鏡花

「大阪毎日新聞」1900(明治33)年8月9日~9月27日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 63,572 字 · 124 页

青空文庫

なお人一人、それがためにと申立てるが、鶏の宵啼で気が違うほどの者は、犬が吠えると気絶をしよう、理非を論ずる次第でない。火事だ、火事だと駆け廻って、いや火の玉のような奴、かえってその方が物騒じゃ、家内の者注意怠るな、一同の者、きっと叱り置くぞ、早々引取りませい、とお捌きあり。

あっちでもこっちでもぶつぶつがらがら、口小言やら格子の音。靴の響が遠ざかって、この横町は静になったが、嘉吉が家ではなおばたばたするので、うるさいと謂って、お夏が半蔀を愛吉に下さした、その内に蔵人は旧の閨、煙管もそっと、母親の枕許へ、それで事済となったのであるが、寐つきなり殊に病の疲れ、知らぬと思っていた母親に尋ねられて、お夏は落着いても、胸は騒いだのであるけれども、これも案ずるより産むが安かった。

「愛吉、」

「ええ、」

無言で目を合せていて、やがてのこと。

「あの、母様。」

黙って返事がないから、

「寐なすったよ。」

眼をって呼吸を凝した、愛吉は吻とばかり、

「可い塩梅、確ですか。」とそッという。

「始終すやすやしていらっしゃる、先刻もよく寐ていなすった様だっけ。」

「それであの煙管などを持出して、ほんとうにあれを揮舞すつもりでございましたか。