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さんまいつづき
三枚続
泉 鏡花
「大阪毎日新聞」1900(明治33)年8月9日~9月27日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 63,572 字 · 124 页
もう二人、小間使が坐って、これが白酒の瓶を持ってお酌をしてる、二ツ三ツ飲んなすったか、目の縁をほんのりさせて、嬉しそうに、お雛様の飾りものを食べてる処で。
や、素敵なものだと、のほうずな大声で、何か立派なのとそこいらの艶麗さに押魂消ながら、男気のない座敷だから、私だって遠慮をしました。
いつものようにお台所へ下ってお末の出尻と一所に頂くべいとね、後退りに出ようとすると、愛吉さん一ツあげましょうかと、お夏さんが言ったんです。
まるで夢中、私あ腰が抜けたように突然そこへ坐りましたぜ。
さあ、一面の桜と、咲乱れた桃の中、雪洞の灯で見たその時の美しさ。
しかも微酔と来ていましょう。もう雛壇を退けようという三日の晩、この間飾ってから起きると寝るまで附添って、階下へも滅多にゃあ下りたことのないばかり、楽み疲れに気草臥という形で、片手を畳について右の方に持ってなすった小杯を、気前よくつつと差してくんなすったい。
震えながら……まったくですよ、震えながらそのお杯を受けようとすると、愛吉さんもうちっとそちらへと、傍から年増のが気をつけたんです。
坐ったのは、お膳の前でしょう、これは先生。