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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
階下にはカングリ警部と南川巡査が非常用のハシゴまで用意して庭の様子をうかがっている。
遊撃がアタピン女史で、これは階上の廊下をブラブラ、私たちの誰かが便所へ立つと、送り迎えするという念の入れ方で、女中が酔いざめの水を運んできても、先ずアタピンがとりあげて毒見をする。
すると、八丁鼻がムッツリと、そのコップを横どりして、怒り顔、
「オレによこせ」
「何をするのよ」
「オレが毒見をしてやる」
ガブリと口に含む。
「あら、まア」
アタピン先生、ビックリ、八丁鼻を見つめているうちに、みるみる、大感激をあらわして、
「マア、マア、あんた、親切ねえ。そんなに私を思っているの。うれしいじゃないの。そんなに実があるなら、あんたと結婚してあげるよ」
八丁鼻は不興げに目を光らせて、
「バカぬかせ。オレには女房があるのだぞ」
「なによ。女房ぐらいあったってヘイチャラじゃないの。私も女房になってあげるよ。オメカケはキライだからね。女房が二人でいいじゃないか。あんたの半分、私が可愛がってあげるよ。みんなじゃ、つけあがって仕様がないよ」
「そんなの、あるかい」
「バカだね、あんたは。恋愛なんて半分ぐらいずつでちょうど手頃のものなのよ。