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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
十一 火葬場からの戻り道
あんまり易々と犯人の手玉にとられないように願います。作者の方もハリアイがなくて困り果てております。
挑戦状の追加、乱歩探偵の説によると、探偵小説家の中では角田喜久雄氏が犯人当ての第一の名人の由ですから、よって謹んで、角田大探偵に挑戦状を捧呈。つづいて、式場隆三郎先生。
尚、作者から贈呈の懸賞金は世間並に一万円という事にしました。あんまり懸賞金なみで申訳ありません。十八カラットのダイヤかなんか差上げたいが、ないからダメです。
坂口安吾
十一 火葬場からの戻り道
翌朝私が散歩にでるとき、ピカ一はまだあやかさんの寝室の扉の前で大の字にねむりこけていた。
裏門をでて例の三輪山の方へさしかかると、
「ホーイ」向うにステッキをふって、よびかける者がある。神山東洋と下男の喜作じいさんだ。
「ばかに早起きだね、神山さん。ニッカーをはいて御散歩とはオシャレな御方だ」
「私はいつも早起きですよ。冗談じゃない。日中ねむるのはあなた方文士と泥棒ぐらいのものですよ。私は散歩じゃありませんよ。捜査です。千草さんが、昨日の夕方でかけたまま、今もって帰らないのですよ。矢代さん、まったく縁起でもない話だけれども、これじゃアどうも又かと思わざるを得ないでしょうぜ。