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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
十五 砂糖壺とピカ一の手品
の手口じゃないか。アタピン女史と云い四丁鼻先生と云い、九州人は多かれ少かれアタピンの傾向で、軽率である。
埼玉県久喜居住の四丁鼻先生(九州の四丁鼻先生と合計して八丁鼻となる)は婦唱夫随、温良な家庭に平和を愛していらっしゃるから、探偵小説の書きだしに女をハダカにするなんて、ヤケクソの探偵小説ですぜ。坂口さん、気が違ったんじゃないですか。だから八丁鼻が十二丁鼻になっても、ダメである。
今月の挑戦状は、もう差上げるだけの素質ある人物が見当らなくなってしまった。天下に人なし。私はどうも日本人を買いかぶっていた。探偵小説を書いたばかりに、祖国の叡知に絶望を知るとは、残念、意外であった。
坂口安吾
十五 砂糖壺とピカ一の手品
加代子さんの屍体が運び去られ、私たちとそれに坪平夫妻、女中の八重らが広間にカンヅメにされて、食堂と調理場は封印された。
検視を終えたカングリ警部の一行が下枝さんや諸井看護婦をしたがえて広間へ現れたのは九時半ちょッとすぎたころで、彼らは先ず食堂と調理場を調査したのち、我々の前へ現れて、
「皆さん、又々夜分御迷惑なことでしょうが、つきあっていただかなければならなくなりました。