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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
れていたものであります。土居先生はことさらあやか夫人と喧嘩別れをして、執拗に手切金まで、まきあげた。それだけアクドク不和の種をつくることも、この計画の実行に最も必要な道具立ての一つでありましたのです」
「バカバカしい。大先生の手にかかると、仲の悪いことまでが、共犯の証拠になるのかい。ハッキリした証拠を云って貰おうじゃないか」
巨勢博士は平然と、とりあわない。
「あやか夫人は昨秋一馬先生と結婚されるや、歌川家の事情について探りうる限り探りあげて報告する、お梶様変死の風聞、加代子さんのお母さんの変死のこと、珠緒さんの身持のこと、すべてが報告され、ここに資料がととのって、土居先生は変装して当地へ旅行してメンミツに地理を調べあげる、かくて手筈はととのったのです。あやか夫人は巧みに珠緒さんをそそのかして、先ず、望月王仁、丹後弓彦、内海明の三先生を招待させる。お三方が招待に応じたので、お梶様を誰が殺したか云々の脅迫状じみたものを一馬先生に送り、三宅先生、矢代先生御夫妻をお客にまねいたのです。このとき、かねての計画通り、招かれざる客、土居先生、神山御夫妻、おまけに私、四人が指名をうけて参集致した次第です。