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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
神山さんという憎まれ者が、土居先生という憎まれ者と並んで現れるところに、招かれざる客、という意外なことに自然さが与えられ、又、私という素人探偵が指名をうけたところに、犯罪を加味した意味が与えられて、土居先生という場違い者の登場が不自然でなくなるように仕組まれてあるカラクリがひそんでいました。そのうえ、土居先生もあやか夫人も、私にとっては全然未知なお方であります。恐らく、あやか夫人が歌川家の食卓の雑談などから私の存在を知られたのでしょうが、未知の素人探偵をつりだしたところに、御両人の巧妙な仕掛があるわけでもあります。かくて予定の全員が参集して、即日第一回目の犯行が計画通り実行されることになりました」
私の席から、あやか夫人の顔はよく見ることができないのだが、このときチラと見ることのできた夫人の顔は、何かマジメな身のある話を一生懸命きいているという顔付で、童女のようにあどけなく、ほかに何の意味もない顔付に思われた。
二十五 致命的な手違い
巨勢博士は言葉をつづけた。
「土居先生の到着即日から犯罪が行われるということは、当家にただ一人の新参者である同氏にとって最も有利な条件となることを忘れてはなりません。