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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
誰かが鍵を持ってるなんて、ねえ、あなた、ドアを紐でゆわえて。いえ、ハリガネでなきゃ」
「それほど神経質になる事はないよ。巨勢君も来てくれたことだから、犯人の寿命も、長くはなかろうよ」
「巨勢博士が、客人の部屋の配置について、誰の意志が働いたか、知りたいそうだが。内海だけが階下にいるわけは?」
「内海の場合は内海の意志でね。階段の上下が疲れるから、というのだよ。それに便所もすぐ近いから。その外の方々は別に特にどうということもなく、僕が当てズッポウにきめたようなものだが、土居光一だけ、同じ二階に泊めるのはいやだとあやかが云うから、二階にまだ空室もあるけれども、下の日本間へ部屋をあてがったというわけさ」
「私たち、お客様のない時でしたら、この洋館は使わないのよ。母屋の裏屋敷、珠緒さんが寝室に使ってらっしゃるお部屋の二階に当る三間が私たちのお部屋なんです」
「神山東洋という方は、お宅と利害関係がありますか」
一馬はしばらくためらっていたが、語りだした。
「神山は以前父の秘書だったが、その後、秘書をやめてからも、出入りをつづけているのだけれども、父が弱身を握られていて、たぶんユスラレているのじゃないかと想像できるだけ、父にきいても、深い事情はきかせてくれないから知らないのです。