轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
二
「雲井秋生先生は、もう女弟子はいらんのだな」
「あのひと、女でも男でも、弟子と名のつくようなもんはいやなんですつて……。その代り、自分も先生がいないつていうのが得意なの」
「あの、雲井先生をご存じでいらつしやいますの?」
と、百瀬しのぶは、眼を輝やかした。
「えゝ、先から存じあげていますの。まだ、無名でいらしつた頃から……」
多津は、年嵩らしく、鷹揚にうなずきながら、兄の方へ、いたずらつ子のような眼くばせをした。
「多津、さつき話に出たんだが、百瀬さんの最も尊敬する作家の一人が、その雲井先生なんだそうだよ。これは、なんとか、いずれは、せにやなるまいね」
「あら、ほんと? じや、いつかご紹介するわね」
多津が笑顔で快く引きうけると、百瀬しのぶは、もう、頬を赤くして、
「どうぞ、ぜひ……。でも、こわいわ」
と、からだをくねらせた。
二
百瀬しのぶは、その日の午後の汽車で、一旦、松本へ帰ると言つた。叔父の秀人から、そのつもりでと言われて来ているのである。別に強いて止める理由もないので、京野等志は、出勤までの三十分ほどを、まだ雑談にすごすつもりでいると、二人きりになつたのを見計らうように、彼女は、不意に、こんなことを言いだした――