轻松读懂日语经典作品
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
三
「僕は、野菜があればなんにもいらないんだ」
「もつて来いじやないの、お百姓の畑から、とりたてのお野菜を、いつだつて貰つて来れるわ」
「戦争中と違つてね」
「まつたく……。おトウナス一つをおろしたての博多帯一本で買わされるなんて、どうかしてたわ」
話がますます散文的になるのは、もう、二人の間に、月並な世帯という観念が侵入してしまつたからであろう。
そこへ、夕食の膳が運ばれた。
三
その夜、二人は、なんのこだわりもなく、二つ並べた床へ、それぞれ、もぐり込んだ。小萩は、外泊の許可を得て来たというので、京野等志はちよつと面くらつたが、それも、堂々としていて、変に思わせぶりをするよりも、却つて、頼もしいように考えられた。
「明り、消してもよろしい?」
「あゝ、どうぞ……」
しかし、外の雪明りが、まだ、ところどころ雨戸の隙間から漏れて、ほんのりとすゝけた障子に映つていた。
「疲れた?」
京野等志は、しばらく、眼をつぶつていたが、気になつて、そうたずねた。
「いゝえ……」
かすかな、絶えいるような返事であつた。
「こんな風にして、眠れる自信ある、あなたは?」
と、彼は、更に、声をかけた。