轻松读懂日语经典作品
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
二
やつぱりシベリヤ組かい?」
「ところが、そうじやない。仏印で終戦だよ。変な話だが、内地へ引揚げるのがなんだか気が進まなくつてね。しかし、帰つてみると、やつぱり家もわるくないなあ、と思うよ」
「君なんかそうだろうな。おれみたいな風来坊で、親も同胞もない人間には、その味はわからんよ。なつかしき我が家なんて、子供の頃の記憶のなかにあるだけさ」
「まだ一人か、君は?」
「二人になりかけというところだ」
こゝで、南条己未男は、眼を細くし、肩をゆすつて、笑つた。
母の弓がそこへ出て来て、なんにもないけれど、ゆつくり夕食でもというのを、この旧友二人は、せつかくの機会をそれでは面白くないのであろう、どちらからともなく、どこかで一杯と、目顔で合図をして急に起ちあがつた。
二
どこをどう飲み歩いたか、その夜、京野等志は、したゝか酔いしれて、家の玄関をあけさせ、まつすぐ二階へあがろうとすると、母がその骨ばつた腕で彼を抱えるようにし、階段を一歩一歩踏みはずさせまいと気を配つた。
「大丈夫ですよ、お母さん、早くやすんでください」
口でははつきりそう言いながら、足がもつれて危うく母の肩に倒れかゝる。