轻松读懂日语经典作品
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
二
彼は、鎌倉の遠矢幸造に宛てゝ、電報で、「今週差支えあり、来週から始める」と断りを言い、すぐその足で小諸に向つた。
汽車の中で、彼は考えた――第一に、小萩は、なにゆえに、彼の再三の意志表示に、露ほどもこたえようとしないのか? なるほど、百瀬しのぶを通じて、いくたびか遠慮がちな言伝をしてよこしたことはある。しかし、あれだけ心をぶちまけた手紙に目を通したうえ、この前療養所をわざわざ見舞つたことを看護婦からおそらく聞いていない筈はないとすると、その後、看護婦に代筆をさせるなり、百瀬しのぶへの便りのついでなりに、なんとか、自分に挨拶の一言ぐらいあつてよさそうに思う。おそらく、あれほど看護婦に頼んでおいたことも、小萩にかたく止められて、それが果たせないのであろう。ともかく、どんな手段にせよ、彼女は一切、自分に消息を伝える意志はないとみるべきである。それは、いつたい、どういう意味なのか? 彼女は、なにかを、たゞ、おそれているのである。つまり、自分という人間との交渉を、できるだけ露わなかたちにしたくないと警戒ばかりしているのである。それは、彼女が、世俗的な習慣に縛られて、夫ある身というような、つまらぬ気兼ね、遠慮が先に立つているからに過ぎぬのではないか? それとも、彼女は、貞節な妻というほこりを後生大事にして、あらゆる