轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
二つの未来図
一
たゞ、小萩が、いつの間にか、それにかぶれていて、不似合な知識をふりまわすのが、なんとしてもおかしかつた。
二人は、それから、小諸の町へ出て、信州ソバを食おうということになつた。
公園の昔の城門をそのまゝの、懐古園と書いた扁額を仰ぎながら、京野等志は、ちよつと照れながら、嘯いた――
「ねえ小萩さん、こうして、こんなところを並んで歩いてると、まるで、新婚旅行だね」
彼女の方は、却つて、すました顔で、
「それにちがいないから、それでいゝじやないの」
「それでいゝのか、なるほど。わるいといつてみてもはじまるまい」
ひとり言のように、京野等志は、言つた。
宿命のような重荷が、もう、彼の肩にのしかゝつて来ているのを、ぼんやりとではあるが、感じていたのである。
二つの未来図
一
翌日は、朝から雪が降りだした。山国特有の密度の濃い粉雪が、みるみるうちにあたりの風景を一変させた。
「今日は外へは出られないな、これじや……」
と、朝の膳に向いながら、京野等志は、まだ鏡台をはなれない小萩の方へ声をかけた。
「ちようどいゝわ、出られなくなつて……。そんなにお急ぎになるの?」
鏡をのぞきこむようなかたちで、小萩は、ちらと彼の方を見で笑つた。