轻松读懂日语经典作品
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
彼を待つもの「キング 第二十六巻第四号」1950(昭和25)年4月1日、はるかなる青春「キング 第二十六巻第五号」1950(昭和25)年5月1日、〔欠題〕「キング 第二十六巻第六号」1950(昭和25)年6月1日、兄の立場「キング 第二十六巻第七号」1950(昭和25)年7月1日、ある少女の役割「キング 第二十六巻第八号」1950(昭和25)年8月1日、父の孤独「キング 第二十六巻第九号」1950(昭和25)年9月1日、愛と死と生の戯れ「キング 第二十六巻第十号」1950(昭和25)年10月1日、運命に逆うもの「キング 第二十六巻第十一号」1950(昭和25)年11月1日、変転の外に「キング 第二十六巻第十二号」1950(昭和25)年12月1日、この日あるがために「キング 第二十七巻第一号」1951(昭和26)年1月1日、二つの未来図「キング 第二十七巻第二号」1951(昭和26)年2月1日、希望の羽ばたき「キング 第二十七巻第三号」1951(昭和26)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,262 字 · 276 页
「なに、医者はいつまでもそんなことを言うのさ。当人も、早く出たいつて言つとるし……」
「病人がそう言うから、も、おかしいと思いますねえ。余計なことのようだけれども、僕は、この病気について、多少、聞きかじつてることもあります。療養所以外に、完全な治療のできるところはないそうですよ。僕は、いま、所長に会おうと思つてるところですが、あなたも、一度、挨拶をされたらどうです。まだでしよう」
「所長にかね、まあ、そりやどうでもいゝが……」
「どうでもよくはないですよ。特別に退院を許してくれたんだそうだから……」
後ろから手をかけるようにして、京野等志は、長久保宇治を所長室の前まで押して行つた。ちようど、ドアが開いた。中から、さつきの若い医者が現われて、
「どうぞ……。所長がお目にかゝるそうです」
所長の牧内博士は、温厚そのものゝような人柄をその物腰態度のうえに見せてはいたが、京野等志が、長久保小萩という名前を口にすると、急に、厳粛な表情になり、二人の顔をあらためて見比べた。
「もちろん、僕には長久保家の事情はさつぱりわからないんですが、それはそれとして、患者が現在の容態でこの療養所から出ることの可否について、先生のはつきりしたご意見を、直接、ご主人の耳にいれておいていたゞきたいんです。