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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
四谷の番衆町ってどこいらでしょうね。きっと賑やかなところでしょうね。音羽の家は、空俵屋の角を入り、もとのホーヘイ工廠の山の下で、こわくもあったのでしょう。あの辺はよく泥棒が入りますから。
封緘は、相当ございます、今のところ段々補充して行けば相当大丈夫ぐらいあります、島田へも勿論ねがいますが。
前の二つへの返事で書いたのですが、ガクガク的に云われること、まるで見当ちがいという風に思っているのではなかったのよ、あのときにしろ。心もちだけ勿体つけて云えば、それは笑止千万のようね。坐ってお題目となえてるみたいで。でも、もうきっと前にかいたのがついて居りましょうが、私は、どんなに叱られてもいいから(あなたとして其が閉口、でしょう※(疑問符感嘆符、1-8-77))ああいう条件だけは、どうしてもどうしてもいやということなのよ。そうじゃないかしら。万ガ一はかがゆかなかったからって、急にその日に現れなければ、その理由とすぐあなたにおわかりになるどんな方法があるの? 私としてそれをお知らせ出来るどんな方法があるのでしょう、だから駄目よ。そんないやなことって困る、と、私がバタバタになるのお分りでしょう? バタバタしているといくらか不条理でしょうから、それは、ユリが、少くともその時間の間に運べるだけ運んで、それで解決されてゆく