轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
『東洋経済』も全くそうでしょう、綜合雑誌についてのこともそのとおりです。まれにほり出しものがある、そういう程度よ。
海の連想はやっぱりでしょう? きのういつかお目にかけた海と陸との太陽というヴォルフの写真帖が出て来て、又くりかえし眺めてきれいだと思っていたところでした。私に泳ぎ教えて下さるという話、何だか不思議な幻想のようにリアルよ。虹ヶ浜の夕方や夜を知っている故でしょうね。自分の体がそうやって海に入っている感覚や、あなたにつかまっている気持や、ぬれて光る体やまざまざとして、想像される、というよりは感じられます。
ひところよく通俗小説に海を泳ぐ男女がとらえられましたけれど、本当はそういうポイントとは全然ちがった美感があっていいわけです。実際それはあるのだけれど、何というかしら、そういう運動の中での感覚は感覚そのものとして生命的で、自然的であるから、よほど作者のつかみが複雑でないと感性的な面ばかりになったりしてしまうのでしょうね。
『文学の扉』『たんぽぽ』明日お送りいたします。武者さんは相も変らず、よ。同じポツポツ文章に年功がかかって、あのひとの顔や頭のようなつやはついて来ていますが、独断と単純な――歴史性のない人間万歳にみちています。