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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
何とか考えなくてはいけないわね。
段々真面目に仕事を組織してゆくようになるにつれて、集積として、素材として、本は益※(二の字点、1-2-22)好きという身勝手なものから大事というものになってゆくのでしょう。私は中ぶらりんのところね、だからヒステリーの作用を蒙りもいたします。
朝日年鑑、この間も見てどうも変なのよ。あなたの示して下さっている鉱山のは、次のように書いてあります。 単位千人
五三三・九
つまり五十三万三千九百でしょう。これだけでも私は間違えていたことが分りますが、どうしたわけかといろいろ使った統計しらべて見たら労働年鑑を百単位によんだのでした。人単位を。だからケタちがいを生じたわけです。二七、〇〇〇三と(十一年)あるのにね。十四年の働く女性の総数が二、五五八・四です。閉口ね。この次の時(増刷すれば)直しましょう、忘れずに。どうもありがとう。くりかえし云っていただいてすみませんでした。
文学史に関する本で焼きたくないものはかなりありますね。明治文学に関する古い出版のものにしろ一旦やけたら、やはりなかなか再び手に入らないでしょう。個人の書物がこんなに露出されていると、本当にせめて上野の図書館ぐらい安心であってほしいと思いますね。