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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
なあに、あれぐらいの宝石は、またすぐに、ぬすんでみせるよ。なんにしても、明智のやつを、あっといわせたのが、ゆかいだ。あいつには、いつも、さいごに、やられているからね。ところが、こんどは、そうはいかなかった。あいつ、さぞくやしがっているところだろうて。」
「いいきみですね。ところで、首領、明智はどこにいましたかね。首領をとらえにやってきた人数のなかに、明智がいましたかね。」
「いや、いなかった。それが、ちょっと、ふしぎなんだ。やってきたのは、中村警部と五人の刑事だけだった。」
「へえ、そいつは、おかしいですね。すると、あの探偵さんは、いまごろ、どこにいるんでしょう? なんだか、うすきみがわるいですね。」
「うん、おれも、それが、なんとなく、気がかりなんだよ。」
ヘリコプターは、町や村の上を通らないようにして、山づたいに、東京都の西のはじの奥多摩の方にむかって、すすんでいました。目の下には、山々の、こんもりしげった森と、あかい地肌とが、まだらもようになって、小さく見えています。
「首領にうかがいますがね。デパートの屋上からアドバルーンで逃げだしてからあとの、首領のやりかたは、ひどく、はでやかでしたね。