輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

」

不二夫君は、そんな宝物が、うちの蔵の中にあるのかとおもうと、なんだか、胸がドキドキしてきました。

「金色の怪人は、それを知っていたのです。だから、盗みだしにくるのですよ。おとうさんどうしましょう。はやく、ふせがなければ……。」

不二夫君は、もう気が気ではありません。しかし、おとうさんは、おちつきはらっています。

「そんな金色の人間なんて、いるはずがない。おまえはまぼろしでも見たんじゃないか。ちょっと来てごらん。熱があるんじゃないのかね。」

そういって、不二夫君をひきよせ、ひたいに手をあててみるのでした。

「べつに熱があるわけでもないね。しかし、おとうさんには、信じられないね。もし、その金色のやつが、どろぼうだとすれば、グーテンベルクの聖書なんか盗んだって、なんにもならないのだよ。いくら高くても、売ることができないからだ。日本ではおとうさんのほかに、だれも持っていないのだから、売ろうとすれば、うちから盗みだしたということが、すぐにわかってしまう。売れないようなものを盗んだって、しかたがないじゃないか。」

「でも、おとうさん。あいつは、売らないで、じぶんで持っているつもりかもしれませんよ。