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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
宝物をあつめて喜んでいるどろぼうだってありますからね。」
不二夫君は、やっぱり少年探偵団員のひとりでした。ですから、世のなかにはフランスのルパンみたいな、美術品ばかりあつめているどろぼうもいることを、ちゃんと知っていたのです。
「うん、そういうどろぼうもあるかもしれない。しかし、いくら宝物をあつめても、ひとに見せて自慢できないのでは、しかたがないじゃないか。日本に、そんなどろぼうがいるはずはないよ。やっぱり、おまえは、まぼろしを見たんだ。なにか、こわい本でも読んだのじゃないのかね。」
おとうさんは、どうしても、本気にしてくれないのです。
不二夫君は、こまってしまいました。ずっとまえに、黄金仮面というふしぎなどろぼうが、この東京へあらわれたではありませんか。からだじゅう金色のやつだって、どうして、あらわれないときめることができるでしょう。
不二夫君は、まぼろしを見たのではありません。たしかに黄金の怪人を見たのです。そのぶきみな声を聞いたのです。あいつは、だんだん、からだを小さくする、ふしぎな術をこころえています。ですから、小さくなって蔵の中へしのびこむのも、わけはないかもしれません。