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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

そっちをさがしてみよう。」

小林団長は、そういって、さきにたって、うらの道へ出ていきました。

神社のうらは、広い原っぱでした。むこうに、大きなテントが、はってあります。サーカスのテントです。

四人はそのほうへ行ってみました。テントの正面には、明るく電灯がついて、二とうのゾウと、たくさんのウマがつないであります。

入り口のだいの上に、赤いしまの服をきた人がすわって、ばんをしていました。

「おじさん。いま、ここへ、一寸法師が、こなかった?」

小林君がたずねました。

「なんだって? 一寸法師だって?」

赤い服の男が、びっくりしたように、少年たちを見おろしました。

「こびとだよ。頭がでっかくて、子どもみたいに小さいやつだよ。神社のほうから、かけだしてこなかった?」

「ふうん、このへんに、そんなやつがいるのかい。見なかったよ。もうこんやは、おしまいだから、おもてに立っているお客もなかったので、見のがすはずはない。そんなやつ、ここへはこなかったよ。」

その男は、高いだいの上にすわっているのですから、もし一寸法師が通れば、目につかぬはずはないのです。それでは、やっぱり、まだ神社の境内に、かくれているのでしょうか。