Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme
十二月十七日
みじめなようだ。一緒に索道へ行って見る。桑畑つづきの小道を通ったとき、ほんとに山に来たらしい快い心持がした。モーターで鉄索を廻し、それに小さいボックスをつるして、薪炭、米などの類を、三四里向うの村から持って来、持って行きするのである。モーターのそばに、「あぶないからさわるなよ」と云う札が立って居る。田舎らしいなつかしみを感じる言葉である。かえりに雑誌と、油紙、糸、インク、ペンを買って来る。昨夜買った玩具を東京へ送ってやるのである。午後少しあられが降った。
十二月十七日(日曜)
昼過てから、いくの息子が来る。私を置いてけぽりにした息子はあんなに大人になって居るので可笑しい心持がした。天王寺の方へ行って見ることにして、おいくさんと娘と五人で出かける。道は心持がいい。千人風呂と云うところは、まだ新開で、あまりよくはない。途中に岩倉公の別邸がある。妾の所有になって居るそうだ。天王寺は、すっかり山かげになって居て、朝の霜がとけずに居る。大変さむい。帰途には、坂道をあがるに、お祖母さまの腰を持って、つりあげるようにしてあげた。すっかりあたたかになった。夜、その人と、神のことについて、キリスト教のことについて種々はなした。