Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme
九月二十七日
未明氏はいつよんでも同じ様な色調ではあるが、真率なところがある。「硝子戸の中より」はまだよまない。ほんとうに未明さんのをよむとロマンティック派の一種の気分もみなぎって居るところがわかる。上司氏よりたしかに正直に、あの方の顔の恰好のように世の中を見て行きなさる方だろう。
九月二十七日(水曜)
体の工合が悪いので小此木先生はおことわりにして、一日家へ引っこんで居た。母上女子大学と、堺先生のところへ行って下さる。学校では出来るだけの便宜ははからってやろうと云ってくれたそうである。堺先生から夜電話で、わざわざ来てくれてと云っておよこしになった。『冒険世界』の探偵号をよんで見たがなかなか探偵も興味があるらしい仕事だ。一本の手拭、繩から罪人を見出そうとするその推理的な探究が私に興味を感じさせる。罪人をつかまえてからは私にはどうでもよい。夕方になって、河村明子と云う人が会いに来た。私と同年だそうで、頭はなかなか立派に出来て居るらしいが悪く世間を知り、自負して居るところが多い様に見うけた。来月の八日に和彌楽堂で、道徳としての貞操と云う演説をするのだそうだ。私位の年で、貞操問題が実際にふれて論ぜられるかどうかは疑問だ。