Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme
十二月十日
十二月十一日
不愉快でたまらなかった。この頃妙に金の問題にきたなくなって居らっしゃる。金銭を自分の支配下のものとして居る自分は、ああ支配者としてせくせくして居らっしゃる様子はいやだと思えて仕方がない。母さまへ手紙を持たせてやる。自分も一緒に帰りたいような心持になったりした。田辺さんが居られないので、妙にひっそりして居る。近処へ泥棒が入った話などを聞くと、いやな心持がして夜安眠出来なくなった。一寸雨戸ががたりと云っても目がさめるし、すっかり眠るまで、辛い心持がする。所が変った故かもしれないが、妙に不安に迫られてたまらない。自分の家程いいものはないとつくづく思われる。早く何処かへ行きたい。
十二月十一日(月曜)
今日は味噌つきだと云うので、朝三時頃から祖母様は起きて被居っしゃる。さほど面白いものでもない。豆を煮て、ついて、塩と麹をまぜる。
市次郎と、ふくが一生懸命にやって居る。見るよりやって居る当人が景気がよくて、面白いのだろう。夜市次郎に酒をのませてやる。下らないおしゃべりをして夜ふけてから帰って行った。ごみだらけの、むさい娘が一人ころがって居る中に、ボソボソともぐって行く、まだ若い男の心を思うと、可哀そうになって来る。