Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme

Aozora Bunko

七月三十日

七月三十一日

氏家氏来訪、あの位の年になって妻を失った人の心持を考える。

七月三十日(日曜)

今日氏家氏が自分の養女に或る恋愛的事件を起して居る話をきく。あの位の年頃で、あの位の体で、それは決して徒に破倫な行為とばかりは云われない。決してそれを聞いて愉快な感じを与えられはしないけれども、Passion と云うものがいかほど不可打抗的なものであるかを思う。そのあとにのこされた小さい子供の運命などと云うものも考えて一つ書けそうになって居る。もう少したってからの材料である。Hがあの誘惑を受けて居やしないかなどと云うことも母は云っていらっしゃる。種々なことが世界には働いて居る。私自身のそばにもある多くの誘惑と苦しみが渦巻いて居る。漸々一人の人間としての苦痛が少しずつ私に迫って来るのを覚える。けれども或る自信が幾分自分を変させて世の中のすべてのことにふれさせようとするのは有難いことだと思う。

七月三十一日(月曜)

夕方から錦輝館へ行く。いつもよりよっぽど空いていたので楽であった。一寸も美くしくない人でありながら、さも美くしいということを見てもらいたそうにきどった形ですまして居るのを見ると、若い女に対してよく持つ一種の皮肉な心持が湧いて来る。