Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme
四月十九日
級会がある、皆同じ様な気持になって同じ様な事を繰返して居た。
研究掛になる、メーテルリンクやトルストイでもせっせとつぎ込んでやりたい様な気持になった。かえりに安達に会う。後姿を見るとフト声をかけたい心持になってあいさつをすると例の顔をしながら私の髪の事を云い出した。その時どの位私は妙な心持がしたか。私は子供だなあと思わないわけには行かなかった。あの様な他人の髪にまで一々気をつかって居なければならない人の心は憐むべきものである。何か一言云いたい心持になってかけよった自分の心を私は祝福する。私はまだ愛すべきあまたを持って居ると思うのはよろこびであった。
四月十九日(水曜)
授業なし、明日の記念日だと云うのでいそがしい目に会った。
午後から四時頃までの間に千住が何か宗教の事を話して居たがだまってそれをきいて居ると浅薄さに反感を持ってしまった。一種の自己広告だと思うときく気もしなかった。
単純にあれを感心して聞いて居られる内は人間も幸福である。私は軽い侮蔑を感じながら傍によって、Faerie queen を子供のために抜書いたものを読んで居た。ほんとにどうかして沈黙な重々しい人間でありたいと云う感望がしきりに起った。