Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 81.739 Zeichen · 164 Bildschirme
五月十五日
五月十六日
という題で皮肉に書いてみたい。追憶の書き出しが頭に浮んで居る。書きなおしてよいものにしたい。会報へ十頁は何か軽いさらりとしたものにして見たい気持で居る。気持がこんなにいらいらする事は苦しい。
しめった闇の中に蛙が鳴いて居る。
五月十五日(月曜)
欠席。
一日中いらいらしい気持になって何も出来ずに心持悪く暮した。
四時から学校に行ってノートをとって来る。
電車の中で岡田さんに会う。相変らず鋭い調子をして居なすったが疲れたらしい様子であった。
風が強く吹いて居る。『会報』へは、「育ち行く彼」を書こうと思う。昨夜は妙にヒステリックになって泣いたり笑ったりしてしまったので朝になるとつかれてどうしても起きられなかった。
五月十六日(火曜)
学校へ行く。別に変った事もなし。
教科書のネロの最後を読む。
私が若しあの場合になったら必ず左様であろうと思う様な心持がうかがわれた。
ネロの死に様は、死に持った考えは、只単に臆病なものであろうか。私はそれを只一口に云う事は出来ない。
彼は所謂悪い事はして来た。
けれ共愛すべき所々を持って居たのではあるまいか。
私はたしかに左様であると思える、そして彼の心をどうかして何かに表わして見たいと云う気持になって居る。