Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme
口を開き眼を剥き出し、頬を膨らせ小鼻を怒らせ、気味の悪い三白眼をキラキラ光らせた悪戯児らしい顔で、すなわち甚太郎の顔なのである。
やがて穂先の渦巻きは次第次第に縮まって来た。それにつれて小四郎は後へ後へと押し戻される。胸がキューッと締め付けられ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッと喘ぎはするがそれは畏縮した喘ぎである。
「やい野郎、恐れ入ったか!」
悪戯児らしい甚太郎の顔がにわかにこの時険悪となったが、
「鳥だ鳥だ大きな鳥だ! 手前を大きな鳥と見立て、黐棹槍の高坂流、翼を突き通してくれべえかな! それ行くぞよ胸板だぞ! 今度は腹だ土手っ腹だ! アリャアリャアリャアリャ大鳥大鳥!」
喚きながら詰め寄せる。小四郎は全身汗に濡れ、額から、タラタラ滴を落とし、上吊った眼を凝然と見据え、両手をダラリと両脇へ垂らし、後へ後へと引き下がる。
「どうだ云うか、それとも厭か! 地下室には全体何があるんだ? え、おい、大将、何んとか云いねえ! 云うのが厭なら突き殺すぜ! うん一突きに突き殺して見せる。冗談だと思うと間違うぞ。俺ら決して冗談は云わねえ。殺すと云ったらきっと殺す。だから確り性根を据え、云うか厭か明瞭云いねえ。