Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme
五
と叫んだものである。
「どうもいけねえ。眼付かったらしい」甚太郎は黐棹を握り締めたが、つと姿を現わした。
「お武家様、今日は」三白眼でニヤリと笑う。
「うん、鳥刺か。……どこへ行く」云いながらジリリと一足進んだ。甚太郎は一足退がったが、
「へい、富士へ参ります」
「ここは裾野だ。何しに来た」また一足ジリリと進む。甚太郎も一足退がり、
「鳥を刺しに参りやした」
「富士のお山には鳥は少ない。貴様、鳥刺は新参だな」
「仰せの通り新参で。……嚇しちゃいけねえ。恐い顔ですねえ」
「そんなに恐いか、俺の顔は?」
「活きている人とは見えませんねえ。おっといけねえ。寄っちゃいけねえ」
「鳥刺!」と武士はまた進み、「ここをどこだと思っているな?」
「富士の裾野でございましょうが」
「本栖湖の岸だ。青木原だ」
「へへえさようでございますかな」
五
「ふん」と武士は嘲笑ったが、「貴様何んにも知らないそうな。貴様噂を聞いていないな」
「へい、何んにも聞いていません」
「本栖湖に水城がある」
「へえ、さようでございますかな」
「お前のような若い男を水城の人達は欲しがっている」
「へえ、さようでございますかな」
「若い男には血が多いからな」