Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme

Aozora Bunko

「城中一切の原動力? 随分大きく出やがったな。……しかしどうも俺らには意味が明瞭わからねえ」

「例の濛気でございますがな、あれをあのように立てているのがその水車なのでございます」

「ふうん、それじゃあの濛気は人工で作っているのかい?」

「水車の所業でございます」

「では水車は大きいのかい?」

「直径十間はございましょう」

「直径十間? ふうんなるほどな。そうさちっとばかり大きいな。もちろん水車は一つだろうな?」

「いいえ、二十はございましょう」

「ナニ、二十? 本当かな?」

「城は方形でございます。その一面に五つずつ仕掛けてあるそうでございます」

「水車はどうして廻転すんだい?」

「湖水の水を落とし込みましてな」

「湖水の水を落とし込むって? いったい水車はどの辺にあるんだ?」

「深い深い湖水の底のそのまた底だそうでございます」

「それはそうなくてはならない筈だ」

「水の落ち込む勢いで濛気が立つそうでございます」

「偉い勢いで落ち込むんだな」

「偉い勢いで落ち込みますので」

「その他に地下室には何があるんだい?」

「真っ暗な工場がございます」

「そこには何があるんだい?」

「いつも呻いている無数の滑車と、いつも噛み合っている無数の歯車と、そうしていつも走り廻わっている数百本の調べ革と」