Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme

Aozora Bunko

二

グンニャリと力が抜けていた。だがその腕が力をこめ、異性の胴を巻いたなら、窒息させずには置かないだろう。両肩が光を浴びていた。厚い丸い肩であった。肩甲骨の存在など、考えることさえ出来ないような、肉ばかりで出来たような肩であった。

二

彼女の顔は上向いていた。その両眼は瞑されていた。彼女は祈っているのであった。眼の縁を陰影が隈取っていた。陰影を一層濃くしているのは、眼瞼からはみ出した睫毛であった。唇が半分開いていた。上下の歯の間から、闇の口腔が覗いていた。陰影の加減で唇の色が、薄墨色を為していた。何かキラキラと光るものがあった。上の一本の糸切り歯であった。

鉄色の岩壁を背景にして、彼女の裸体は浮き出していた。

突然彼女は立ち上がった。

にわかに姿勢がバラバラになった。

光と陰影とが崩れてしまった。

彼女は真っ直ぐに火に向かった。

どこもかしこもまる見えであった。

ちょうど蛙の腹のように、下腹が丸く張り出していた。巨大な臀部はにわかに括れ、S形の腰を呈していた。ピッチリ合わされた股と股、肉が互いに押し合っていた。

彼女は両足を左右へ開いた。その隙間から覗いたのは、背景の鉄色の岩壁であった。