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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

六

てしまいました。それは後の話――。

誘拐された少年少女のうち、今年の春からの分だけ、約半分は船の中で見付け、それは銘々の親許に還しましたが、不思議なことに、金座役人、石井平四郎の倅勇太郎だけはその中に見えません。

十人の曲者は、さんざん責め問われましたが、本町や吹屋町は、船からの足場が悪いから、人さらいに行った覚えはないと言い張るのです。

命はどうせないものと覚悟した悪者どもの言うことですから、この言葉に嘘があろうとも思われません。

抜け荷さばきと人さらいの、江戸開府以来という悪者の団体は挙げましたが、たった一人の勇太郎を救うことが出来なかったのは、銭形平次何としても我慢がなりません。

「八、弱ったなア、石井の倅は一体どうした事だろう」

「親分、諦めた方が無事ですぜ、あれだけ捜して見付からないんだから、いよいよ神隠しとでも思わなきゃア」

大手柄に陶酔して、八五郎はこんな事を言いますが、仕事に神経質な平次はどうしても諦め切れません。

六

「親分、大変なことになりましたぜ」

「何だ八、――近頃大変なこと続きで、滅多な事じゃ驚かないが――」

平次は苦笑いしました。