Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
三
人が変ると見様も変って、とんだ手柄をすることがあるものだ」
「有難うございます、親分」
「まだ礼を言うには早いよ。ところで、縄張違いの私では飛込んで行っても何かと困ることがあるだろう、お品さんにも少しは手伝って貰えるだろうネ」
「それはもう」
「女御用聞もしゃれているだろう、ハッハッハッ、これは冗談だ」
平次は蟠りない調子でこう言うと、お品もツイ誘われたように、濡れた顔を挙げて、淋しくニッコリしました。
その時ちょうど、お静も帰って来た様子。
「それじゃ、あまり遅くならないうちに、一と走り番場町の井筒屋まで行ってみてくるとしよう。お品さんは大した用事もあるまいから、お静を相手に、ゆっくり遊んで行きなさるがいい」
平次はガラッ八を促し立てながら、お静と入れ違いに、怪盗の跡を尋ねて、本所へ馳せ向いました。
三
「銭形の親分、有難うございました。親分がお出で下されば曲者は捕まったも同じことで――」
井筒屋の番頭の言葉は、追従とばかりは聞えません。土地でともかく、怖い者に思われている石原の利助さえ来てくれないのですから、主人の命と、二三百両の有金をやられた井筒屋にしては、その頃評判の御用聞、銭形の平次の顔を見るのは、全く救いの神のようなものだったのです。