Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

四

五

鈴木委員長は(その頃書記長だったかもしれない)その実、シェクスピーアの愛読者であったかもしれず、あるいはツルゲネーフの愛読者であったかもしれない、しかし深夜の電話口ですっかりはずみ切って「俺も銭形平次の愛読者だよ」といってくれる心根は嬉しいではないか。

四

銭形平次に関心を持つといわれる吉田首相は、書斎や事務室でなく、寝室で催眠薬の代わりに読んでくれるとも伝えられている。私にとってはなお有難いことである。これに対して右と左と政界の立場は違っても、一方の読者に鈴木茂三郎君を持つことは、対照の面白さだけでも私を鼓舞する。芦田均君が、美しき夫人をもって、愛読者を代表さしてくれたのも、この際決して悪いことではない。総理大臣の読書という題目が出るたびごとに新聞に雑誌に、吉田首相を苦笑させているに違いない銭形平次、まことにお気の毒でもあるが、再びジェラルディン・ファーラーの啖呵を拝借して「こいつは案外宣伝効果があったワイ」と、ガラッ八のごとく私は顎を撫でるのである。

五

大政治家の読書というものは、昔からうるさい問題になっている。銭形平次をプルタークスの『英雄伝』