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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「根気のいい狸だネ」

平次はそれっきり黙ってしまいました。狸に興味を失ったのでしょう。

「八、この泥棒狸の手口は、もう少し見なきゃア解らないようだ。この間から入られた家を、一軒残らず歩くとしよう」

「ヘエ――大変ですネ、そいつは」

「骨惜しみしちゃ、いい御用聞にはなれないよ。まず黙って伴いて来な、帰りは石原の利助兄哥のところを覗いて見舞でも言って行こう」

五

平次とガラッ八は、それから日取りを逆に取って、泥棒に入られた家を六軒、すっかり見てしまいました。

井筒屋の前に入られたのは、原庭の物持ち後家で、お紺という四十年配の金貸し、これは幸い怪我はありませんが、用箪笥ごと庭に持出されて、有金三十両ばかり盗られたのを、夢にも知らなかったという話、手口は井筒屋と同じこと、雨戸を切り開いた鋸目から、宵のうちから、狸囃子が聞えたことまで、そっくりその通りです。家族はお紺の外に用心棒とも手代ともなく使っている嘉七という三十男と、下女が一人。

その前に入られたのは、中の郷の長源寺という寺、これも手口は同じことですが、奪られたのはほんの二三両、住職がつましいので、金があるという評判に釣られた泥棒の失敗とわかりました。