Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
三
詮索したところで、戻る子供じゃねえ。それよりは、可愛がってくれる亭主でも捜してよ、早く身を固めるように――とお北に言ってやるがいい。ここにも一人可愛がってくれ手がありそうじゃないか。ネ、八」
「…………」
八五郎は少し斜めになって、プイと外へ出てしまいました。この上お北のために働いてやる工夫のないのが、淋しくも張合いのない様子です。
がそれから三日目、江戸の初夏が次第に薫ばしくなったころ、お北は顔色変えて飛込んで来ました。
「親分さん、父さんが、大変」
「どうした、お北さん」
「死んでいるんです」
「何?」
「昨夜とうとう帰らなかったんで――酔っても外へ泊った事のない人ですが、不思議に思っていると、今朝格子の中に冷たくなって転げていました」
「卒中じゃないか」
「いえ、斬られているんです」
「何? 人手に掛ったのか――そいつは大変ッ」
平次は立上がって支度をしております。
「ね、親分、だから言わないこっちゃねえ」
とガラッ八。
「殺されるのが判りゃ俺は占いを始めるよ。文句を言わずにお北さんと一と足先に行くがいい」
「それでは親分さん」
二人は飛んで行きました。
三
平次はなんとなく苦い心持でした。