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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

「あの皆川半之丞という、浪人者が教えてくれるかと思うと、大将は四五人の旧い弟子と奥の一と間に閉め切って立て籠り――」

「この温気にか?」

「あっしの師匠は、へッ、へッ、妹のお京さんだ。教えて貰った書物はモーギューてんですぜ。へッ、へッ」

「大層むつかしいものをやりやがったな。蒙求は荷が勝ちすぎるだろう、少しは覚えて来たか」

「いいえ」

八五郎はブルブルンと長い顎を振りました。

「一つも覚えちゃいねえのか」

「へッ、お京さんの可愛らしい唇の動くのを見ていたんだ。ときどき書物から顔を挙げて、あっしの目と目が逢うと、ボーッとしたぜ」

「馬鹿野郎」

「空耳で聞くんだから、モーギューだってヒヒンだって少しも驚かねえ」

「牛や馬の声じゃねえ、呆れた野郎だ、それっきりか」

「これっきりだった日にゃ、十手捕縄返上だ。ね、親分、モーギューは何にも覚えちゃいねえが、はばかりながら稼業の方はちゃんとやりましたよ」

ガラッ八は狭い単衣で膝っ小僧を包みながら乗出しました。

「何か聞出したのか」

「お隣の長崎屋――あの万両分限の箱入り娘お喜多が、皆川半之丞と仲がよくなったのを、長崎屋の主人幸右衛門が、貧乏浪人などは以ての外と、生木を割いたのを御存じですかい」