Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「誰だ」

「浜名屋の冷飯食いで――」

「又次郎か」

「それから山口屋の旦那」

「たいそう気が多いんだな、それがお政の情夫と旦那か」

「だからあっしなんか、本当の用心棒で」

「気が弱いじゃないか、――今日もこれから行くんだろう」

「へッ、行かなきゃア、また呼出しだ」

八五郎は少しばかり脂下がりました。

「厭な野郎だな――まアいい、お政に逢ったら、そう言ってくれ。平次も弟子入りをしたいが、どうだろう、今日明日はいけないが、明後日あたり行ってみるから――って」

「本当ですかい、親分、それは」

ガラッ八の鼻の下は長くなりました。

「誰が嘘を言うものか、放っておくと、大変な事が起りそうだ。用事が一応片付いたら、きっと行って、この平次が見張ってやる。口幅ったい言い草だが、大船に乗ったつもりで待っているように――って言うんだよ」

「驚いたな」

ガラッ八は呆気に取られました。大きな口を利くのを、馬鹿みたいに思っている平次が、こんな自惚れ切った事を言う真意が呑込み兼ねたのです。

三

「大変ッ、親分」

ガラッ八は、翌る日の晩、鉄砲玉のように飛込んで来ました。

「何が始まったんだ。相変らず騒々しい」