Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
「…………」
平次は長谷倉甚六郎の死体を片手拝みに、湿っぽくこう言うのでした。
「そのうちに、あんまり器用に三千両を隠したので、これほどの人も慾が出た。――お関の嫁入りを邪魔するつもりで隠した三千両だが、あんまり自分の智恵が逞しかったので、ツイ三千両を隠しおおせる気になった。馬子の三次を眠らせさえすれば、誰知る者もあるまいと思ったのが間違い――」
「もう一人、代りの馬を曳いて天神下で待っていた相棒があったはずじゃありませんか」
「それは多分、かなりの金を貰って、その晩のうちに遠方へ逃げてしまったろう。三次は江戸の酒と女と賽ころに引かされて踏み止まったばかりに飼糧切りの中へ首を突っ込まれた」
平次の明察に曇りはありません。
が、三千両の金の隠し場所は、死んだ長谷倉甚六郎の口からでも聞かなければ、容易に解りそうもなかったのです。
甚六郎の浪宅は、ほんの二た間、嘗めるように捜しましたが、三千両はおろか、三両の貯えもありません。
「こいつは驚いた。三千両はどこへ消えたんだ」
ガラッ八は根気よく見て廻りますが、日が暮れるまで見付かりません。
そのうちに検屍も済み、隣の大黒屋の主人や、日頃娘のように可愛がって貰ったお関も来ました。